インスタグラム（Instagram）が登場してから約14年が経ちました。
2010年にケビン・システロムとマイク・クリーガーによって創設されたこのSNSは、瞬く間に世界中で人気になりました。
しかし、最近では「インスタはオワコン（終わったコンテンツ）」「もう古い」といった声をよく耳にします。
なぜ、このようなマイナスの評価が出てきたのでしょうか。
皆さんは、日々の投稿や閲覧で何か違和感を感じていませんか？
今回は、インスタグラムの現状と、終わりと言われる理由について詳しく見ていきましょう。
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リール重視のアルゴリズム変更
インスタグラムの大きな転換点となったのが、2020年8月に導入された「リール」機能です。
これは、TikTokの台頭に対抗するために開発された短尺動画機能なんですよ。
リールの導入後、インスタグラムのアルゴリズムは大きく変更されました。
静止画よりも動画コンテンツが優先的にフィードに表示されるようになったのです。
インスタでハッシュタグ付けてフィード投稿してもほとんどいいねやフォロワー増えなくなったんだけど、インスタで知らない人の投稿ってみんなどう探してるの？😢
やっぱもうリールか、ストーリーしか見ない？— トニー👨🦯 (@takejrt) July 29, 2024
具体的には、投稿したリール動画が視聴者にエンゲージすると、さらに多くのユーザーに表示されるような仕組みになりました。
この変更により、新しい投稿が人の目につきやすくなった反面、多くのユーザーが違和感を覚えるようになりました。
「もともとフォローしている人の投稿が見づらくなった」「知らない人の動画ばかり表示される」といった声が上がっています。
私も個人的に、静かに写真を楽しみたいのに、突然知らないユーザーの音楽付き動画投稿が流れて、驚いたりすることがあります。
アルゴリズムの変更がもたらした影響
アルゴリズムの変更は、単に表示されるコンテンツの種類を変えただけではありません。
ユーザーの行動にも大きな影響を与えているのです。
例えば、これまで写真投稿に特化していた多くのユーザーが、優先的にリール動画の制作に時間を割くようになりました。
インスタグラマーとして人気を集めていた写真家の中には、フォロワー数が急減したという報告も少なくありません。
有名インスタグラマーでも、月間リーチ数がかなり減ったという人もいます。
このような状況を見ると、「インスタグラムは写真SNSから動画プラットフォームへと変貌した」とすら言えるかもしれませんね。
しかし、そもそもインスタグラムを利用し始めた理由が「美しい写真を共有したい」という人にとっては、この変化は積極的に歓迎できるものではないでしょう。
広告の増加と商業化
インスタグラムのもう一つの大きな変化は、広告の増加です。
2013年にFacebook（現Meta）に買収されて以降、インスタグラムの商業化は加速しています。
最近インスタ広告多いですよね〜
エックスもだけど🙄無料民に優しくない…— 🌈てつ母ンヌ🌈TFMスカロケ社員(食堂係/読書部)&TFMオーシャンヌ (@everyday_tfm) August 21, 2024
最近の調査によると、インスタグラムのフィードに表示されるポストにも、広告のパーセンテージが多くなっているように感じますよね。
広告の増加は、ユーザー体験にどのような影響を与えているのでしょうか。
ユーザー体験への影響
広告の増加は、ユーザーがタイムラインを見るときの使い勝手を大きく変えています。
以前は友人や興味のあるアカウントの投稿を順番に見ていくことができましたが、今では広告が頻繁に挿入されるため、スムーズな閲覧が妨げられています。
また、広告の内容も問題視されています。
インスタグラムは高度なターゲティング技術を用いているため、ユーザーの興味関心に合わせた広告が表示されます。
これは便利な一面もありますが、「プライバシーが侵害されている」と感じるユーザーも少なくありません。
私の友人の一人は、「洋服を検索したら、すぐにインスタの広告に同じブランドの服が表示されるようになった。気味が悪い」と話していました。
確かに、過剰なパーソナライゼーションは、ユーザーに不快感を与える可能性がありますね。
ハッシュタグ機能の変更
インスタグラムの特徴的な機能の一つが、ハッシュタグです。
しかし、このハッシュタグ機能にも大きな変更が加えられました。
インスタのハッシュタグ検索って、最新の投稿順に表示できないの……？複数タグ検索もない？めっちゃ使いにくいんだけど。
— イルカ (@diablo_delfin) September 3, 2024
以前は、ハッシュタグを使って最新の投稿を簡単に見つけることができました。
例えば、「#東京カフェ」で検索すれば、その時点での最新の東京のカフェ情報が時系列で表示されていました。
ところが、現在では「人気の投稿」が優先的に表示されるようになり、時系列で最新投稿を見つけるのがとても難しくなっています。
これまでよりも、ハッシュタグの影響力は少なくなっているように感じられますね。
これらの変更は、ユーザーにどのような影響を与えているのでしょうか。
ハッシュタグ機能変更の影響
ハッシュタグ機能の変更は、特に小規模なアカウントや新規ユーザーに大きな影響を与えています。
以前は、適切なハッシュタグを使用することで、フォロワーが少なくても多くの人に投稿を見てもらえる可能性がありました。
しかし、「人気の投稿」が優先表示されるようになったことで、既に多くのフォロワーを持つアカウントの投稿などが上位に表示されやすくなりました。
これにより、新しいアカウントや小規模なアカウントの成長が難しくなっているのです。
ある地方の小さなカフェのオーナーは、「以前はハッシュタグを使って多くのお客さんに来店してもらえたのに、最近はあまり効果がない」と嘆いていました。
このように、ハッシュタグ機能の変更は、インスタグラムをビジネスツールとして活用している人々にも大きな影響を与えています。
ユーザー離れと他のSNSの台頭
ここまで紹介してきた各種変更により、インスタグラムからユーザーが離れ始めている兆候が見られます。
特に若年層の間で、他のSNSプラットフォームへの移行が進んでいるようです。
調査会社Piper Sandlerの2023年の調査によると、アメリカの10代の間でインスタグラムの使用率が低下し、TikTokやSnapchatの人気が上昇しています。
具体的には、インスタグラムを「お気に入りのSNS」とする10代は23%で、TikTok（37%）やSnapchat（27%）を下回っています。
TikTok declined as the favorite social platform (37% share) by 100 bps vs. Fall 2022. SNAP was No. 2 at 27% share, followed by Instagram (23% share)
（引用元：PiperSandler）
これは単なる一時的なトレンドなのでしょうか、それとも長期的な傾向の始まりなのでしょうか。
ユーザー離れの要因分析
ユーザー離れの要因として、以下のような点が指摘されています。
- リール重視のアルゴリズムにより、似たような動画が多く表示されるようになり、ユーザーが飽きを感じている
- 広告のターゲティング精度が上がる一方で、個人情報の扱いに不安を感じるユーザーが増加している
- 写真共有SNSとしての本来の魅力が薄れ、他のプラットフォームとの差別化が難しくなっている
- より動的で即時性の高いコンテンツを好む若者たちが、TikTokなどの新しいプラットフォームに流れている
これは私見ですが、インスタグラムは「いいね」や「フォロワー数」といった数字に過度に依存するシステムを作り上げてしまったことも、ユーザー離れの一因ではないかと考えています。
数字に囚われすぎて、本来の楽しさを見失っているユーザーも多いのではないでしょうか。
インスタグラムの今後と対策
ここまで、インスタグラムが「オワコン」「古い」と言われる理由を見てきました。
では、インスタグラムは本当に終わりなのでしょうか？
そして、ユーザーはどのように対応すべきなのでしょうか。
まず、インスタグラムの利用者数は依然として非常に多いことを認識する必要があります。
2023年の時点で、世界中に約20億人のアクティブユーザーがいるとされています。
この数字だけを見れば、インスタグラムが「終わった」とは言い難いでしょう。
しかし、プラットフォームとしての魅力や独自性が薄れていることも事実です。
インスタグラムが今後も成長を続けるためには、ユーザーの声に耳を傾け、本来の魅力を取り戻す努力が必要不可欠です。
ユーザーとしての対応策
では、ユーザーはこの状況にどのように対応すべきでしょうか。
以下に、いくつかの対応策を挙げてみました。
まずは、インスタグラムを使う目的を改めて考え直してみましょう。
単なる暇つぶしではなく、具体的な目標（例：写真スキルの向上、趣味の情報収集など）を持つことで、より用途を絞った使い道ができるかもしれません。
また、自分にとって本当に価値のある情報や投稿をしているアカウントだけをフォローするようにしましょう。
質の高いタイムラインを作ることで、インスタグラムの使い心地に満足できる可能性があります。
リールやストーリーズなど、様々な機能を適切に使い分けることで、自分の投稿を最大限いろいろな人に見てもらうことができます。
ただし、無理にトレンドに乗る必要はありませんから、自分らしさを大切にして投稿しましょう。
そして、広告やデータ利用に関する設定を見直し、自分に合ったプライバシーレベルに調整することをおすすめします。
インスタグラムに依存しすぎず、複数のSNSを使い分けることで、それぞれのプラットフォームの特徴を活かした情報発信や交流ができるでしょう。
最後に、SNSは便利なツールですが、それに振り回されすぎないことが大切です。
リアルでの人付き合いや日常生活とのバランスを取りながら、適度に利用することを心がけましょう。
インスタグラムは確かにアルゴリズムが随時変化しており、一部のユーザーにとっては魅力が薄れているのかもしれません。
しかし、使い方次第では依然として有用なプラットフォームだと私は考えています。
皆さんも、変化に柔軟に対応しながら、自分なりのインスタグラムの楽しみ方を見つけてみてくださいね。
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